建物・設備の工事関連

大規模修繕工事だけでなく、屋上防水工事、鉄部塗装工事など建物の修繕工事対応。機械式駐車場、自転車・バイク置き場設備、エレベーター設備、給排水設備などの修繕及び更新工事対応。これらは、大きな予算が必要となります。

取り組み方よっては、修繕積立金不足など大きな影響を与えます。慎重な対応が求められます。


大規模修繕工事費3600万円削減

管理会社提案の当初見積1億3万円を工事内容を精査し、不要不急の工事内容をカットすることで。9400万円に削減しました。

支援の背景

  • 大規模修繕工事(1回目)実施が翌年に予定
  • 工事の設計監理は管理会社の設計監理部門(以下Aとする)ですでに発注済
  • 工事施工は管理会社以外に発注する予定
  • A作成の工事仕様による見積予算は約1億3000万円
  • 修繕積立金の工事費支払時点の積立見込額は約1億1500万円で、1500万円不足見込
  • 管理会社は、不足分は銀行借入を提案

支援の内容

 

  1. 理事会にて基本方針決定⇒工事予算は1億円以下とする(今後に備えて)
  2. A作成工事仕様で見積公募⇒7社より応募⇒見積金額の低い方から3社に選別ヒアリング実施
  3. ヒアリング内容からさらに2社に絞り込み
  4. 2社に不要不急と思われる工事範囲・仕様の検討依頼、再度見積提出依頼
  5. 2社からの再提出見積内容をヒアリングし、1社(以下Bとする)に絞り込み
  6. Bとさらに交渉し工事範囲・仕様検討⇒値引き交渉実施⇒9400万円(予備費600万円除く)
  7. 工事実施⇒予備費600万円は使用することなく、9400万円で工事完

支援のポイント

  • 長期修繕計画の最新化⇒今後の積立金必要額と不足額を把握し、危機感を共有したこと
  • 理事会メンバーによる基本方針早期合意したこと
  • 検討状況の中間報告資料を全戸配布(2回)、中間説明会を実施(1回)して、組合員理解に努めたこと
  • 理事会メンバーへの大規模修繕工事内容理解を深め、工事範囲・仕様の検討に積極的に関われるようにしたこと

屋上防水工事費600万円削減

管理会社グループ会社からの見積は1800万円であった。

管理組合から他社に直接見積依頼を行いました。その結果、同一工事内容で1200万円の見積提示をした会社に発注しまた。

支援の背景

  • 管理会社グループの工事会社(以下Aとする)より2000万円の屋上防水工事見積提案あり
  • 理事会にて、高いとの声あり、A社より1800万円で再提案あり
  • 理事会方針として、別途見積取得することに決定し、マンション管理士に見積取得を依頼

支援の内容

 

  1. 2社(以下B、Cとする)に見積依頼、各々に現地調査及び見積提案を依頼
  2. B社見積(1150万円)、C社見積(1200万円)
  3. 理事会メンバーに一般的な屋上防水工事に関する劣化診断・工事仕様等を説明
  4. A社を含めて3社よりプレゼン実施⇒価格と実績を考慮して、C社に決定

 

支援のポイント

  • 工事仕様は、B社、C社各々に現地調査及び見積作成をさせたこと
  • 理事会メンバーには一般的な屋上防水工事に関する劣化診断・工事仕様等を事前説明したこと
  • 見積比較表を作成し事前提示しプレゼン内容を理事会メンバーが十分に理解できるようにしたこと

自転車置場改修費用を3割削減

管理組合独自にアンケート調査を行い必要台数などの改修仕様も決定し、複数の業者より見積を直接取得。管理会社にも見積提出依頼したが、最低でも3割、見積額が高くなるとのことで辞退した。

 

支援の背景

  • 以前より自転車置場及びバイク置場増設の要望があった
  • しかし、管理会社は増設スペースがないことを理由に対応しなかった
  • マンション管理士実施のアンケート調査でも改善要望事項の上位にあった

支援の内容

  1. 自転車及びバイク置場改修専門委員会を創設した
  2. アンケートを実施し、自転車及びバイク置場の必要台数を把握した
  3. 専門委員会にて、改修仕様を決定(上下2段ラック⇒スライド式ラックへの変更と一部平面置場を確保)
  4. 敷地内デッド・スペースをバイク置場に変更
  5. 複数業者より見積取得し、2社に発注(自転車置場ラック改修とバイク置場増設)
  6. 費用も組合直接発注なので管理会社経由に比して3割以上安くできた

支援のポイント

  • 専門委員会を立ち上げたことで、メンバーの組合活動への関心が高まった
  • アンケート実施の結果、未使用自転車の廃棄が促進されたことで、自転車置場必要台数は現状より少なくすむことが把握できたこと
  • 管理会社に頼らずとも、自分たちでできることに気づいたこと