排水ポンプ

雑排水や汚水の地階の排水を一時的に貯留するタンクを排水槽または排水ピットといいます。

 

この排水層などに溜まった排水を汲み上げ排水するのが排水ポンプです。

 

その他地下ピット方式の機械式駐車場においても、利用されています。

 

排水ポンプもいろいろな種類があります。普段は目に見えない場所に設置してありますから、動けばなんでも良い様に思いますが、ポンプが一度でも詰まると大変ですので、まずは、当たり前ですが「詰まらないポンプ」を選ぶことが必要です。


排水ポンプの通過能力

大雑把に、通過できる異物の大きさにより

  • 異物のない清水・・・異物通過能力:口径の50%程度まで通過
  • 多少異物が入っている・・・異物通過能力:口径の70%程度まで通過
  • 異物が多い・・・異物通過能力:口径の100%まで通過

の3種類程度に分けられます。


実際、「汚水用ポンプ」、「雑排水用ポンプ」として、製品提供されています。価格は5万円~10万円程度です。

 

水中型の汚水用ポンプや雑排水用ポンプは、耐用年数は5年から10年程度と短く、通常点検のみで、オーバーホールはほとんど実施せず、劣化に伴い更新(取替)します。

 

汚水用ポンプの耐用年数は、5年~8年。雑排水用ポンプの耐用年数は、8年~10年です。

排水ポンプの運転種類

【非自動型】

浮き(以下フロートスイッチ)が付いていないタイプです。

電源を入れると起動します。

 

【自動型】

フロートスイッチが2個ついているタイプです。

上側のフロートスイッチが上向くと起動します。

下側のフロートスイッチが下向くと停止します。

電源を入れておくだけで、勝手にON/OFF動作するのでとても便利です。

 


【自動交互型】

フロートスイッチが3個ついているタイプです。

上側のフロートスイッチが上向くと起動します。

中間のフロートスイッチは2回上向くと起動します。

下側のフロートスイッチが下向くと停止します。

 

自動交互型だけ複雑な動作をしていますが、これは自動交互型と自動型をセットで利用することを前提としているためです。セットで利用するとそれぞれ交互に運転する交互運転での運用が可能になります。

 

上図左が自動交互型、上図右が自動型、フロートスイッチをそれぞれ交互に高さ調整することで自動交互運転となります。

 

さらに1台のポンプで排水できない量の水でも2台同時に起動して排水を続けます。

万が一、片側が故障により運転していなくても、もう片側は必ず運転します。

 

排水槽だけでなく、立体駐車場の地底部などにも同様に2台一組で排水ポンプが設置されています。