マンションには、どんな設備があるのでしょうか?
エレベーターや機械式駐車場など良く目にする設備や、給排水設備や電気設備など意識しないと気づかない設備もたくさんあります。
でも、これらが故障すると、たちまち日常生活ができなくなってしまいます。
そして、建物だけでなく、これら設備の維持管理には思いの外、お金がかかります。
エレベーターは、最近のマンションでは、100%近く設置されていると思います。
築年の古いマンションでは、未設置のケースもありますが、高齢化バリアフリー化に備えて設置が検討されるケースも多いと思います。
マンションの駐車場設備には、「平置き式」「立体自走式」「立体機械式」などいろいろなタイプがあります。
マンションの給水方式には、大きく分けて「直結給水方式」と「貯水槽給水方式」の2種類があります。
給水システムで利用する「増圧ポンプ」や「揚水ポンプ」など最近の給水ポンプは設置して最初の2年くらいは技術の進歩により故障もほとんどないでしょう。ただし・・・
共用部分の揚水管・給水立管・給水横主管及び専用部分内の給水横枝管・給湯横枝管なども年数が30年、40年と経過すれば、腐食と腐食に伴う漏水事故多発のため交換の必要性も出てきます。
マンションの排水は、「汚水(※1)」、「雑排水(※2)」、「雨水」の3つに分類されます。
※1汚水・・・トイレ排水 ※2雑排水・・・台所、風呂、洗面、洗濯など
雑排水や汚水の地階の排水を一時的に貯留するタンクを排水槽または排水ピットといいます。この排水層などに溜まった排水を汲み上げ排水するのが排水ポンプです。
排水横管の勾配は、流速が遅いと汚物やスケールが付着しやすくなり、また、流速が速いと汚物が取り残されたりします。 これらを放置すると、詰まりや、腐食による穴あきなどの原因となります。
公共下水道が整備されている地域では浄化槽は不要ですが、整備されていない地域では、公共下水道以外に「し尿」を河川や海に放流する場合は、浄化槽で処理した後でなければ、放流できません。(浄化槽法)
マンションにおける電気設備???
エレベーターや消防設備のように、毎年の法定点検はありませんが、20年~40年で更新する必要が出てきます。
マンションにおける共用部としてのガス設備としては、まず「ガス管」があります。
消防法施行令第7条に「法第17条第1項の政令で定める消防の用に供する設備は、消火設備、警報設備及び避難設備とする。」とあります。
消火器、屋内消火栓、屋外消火栓、スプリンクラー設備などは、消火のための設備です。
自動火災報知設備は、消防法上で警報設備として規定されており、火災発生前の異常現象を捉えて警報を発し、火災の予防、早期発見に役立てる為に設置する設備です。
誘導灯、避難器具、非常照明設備などは、避難のための設備です。
非常コンセント設備、排煙設備、連結送水管などは、消火活動に必要な設備です。
マンション管理において異常が発生した場合は、速やかに対応できる体制を整えるために、アナログ回線やインターネット回線を利用してマンションの異常をいち早く感知し、早急で確実な対応を行うために「24時間設備監視」や「機械警備業務」といった設備があります。
近年、マンションのセキュリティー対策は最重要課題となりました。不審者を近づきにくくさせる環境作りが、セキュリティー対策の基本です。
弱電設備とは、防犯設備や電話設備など、主に60V以下の電圧で使用される設備の総称のことです。電力を情報伝達や機器制御に使用する分野をいいます。電話、LAN、テレビ共聴、インターホンなどの分野が「弱電」です。
建築基準法第33条には、「避雷針設備は建築物の高さ20mを超える部分を雷撃から保護するよう設けなければならない」とあります。
照明器具は、10年~15年が耐用年数と言われています。
屋内使用であれば20年程度まで使用可能です。
今やマンション居住者にとって、必需品となりつつある宅配ロッカーです。
最近のマンションには、ほほ100%共用設備として備え付けられています。
郵便ボックスも集合住宅には欠かせない設備の一つです。不審者のマンション内への立ち入りを抑制する、投函物の窃盗防止などセキュリティ面でも重用な働きをしています。
自動ドアも、マンション設備としては、普及しております。
また、現在自動ドアでないマンションでも、バリアフリー対応の一環として導入検討の対象になるケースが多いと思います。
駐車場などの出入口に設置される自動式のゲートで、鎖(チェーン)や棒(バー)が開閉するもの、あるいはフェンス自体が自動的に開閉するものもあります。
駐輪場やバイク置き場のスペース不足問題は、多くのマンションが抱えている切実な問題です。