耐震診断費用は?

耐震診断には、いくらぐらいの費用が必要なのでしょうか?

 

鉄筋コンクリート(RC)造りの場合、設計図書の有無などによりますが、基本的には延べ床面積に対して1000円/㎡~2000円/㎡位の価格になります。

 

耐震診断とは?

耐震診断とは既存の建築物で旧耐震基準で設計され耐震性能を保有していない建物を、現行の構造基準(新耐震基準)で耐震性の有無を確認することです。

 

予備調査として建物の設計図書(一般図・構造図)の有無の確認、建物の概要(延床面積・階高・竣工年など)、建物の構造種別(RC造・S造・SRC造など)、建物の架構(ラーメン構造・壁式など)、増改築の履歴の有無、建築確認通知書の存在の有無、検査済証の有無などを事前に把握する必要があります。

 

耐震診断の現地調査は、耐震診断を行う建物の履歴および現状を把握するために、現地調査・実測・各種試験(コンクリート試験・超音波探傷試験など)を行って、耐震診断に必要な形状指標・経年指標・材料強度・部材断面などの諸数値を反映させるとともに、耐震診断結果の総合的な評価資料を作成するために実施します。


耐震診断を行うために必要な建物の調査は、予備調査設計図書がない場合の調査1次調査2次調査および精密調査があります。どのような調査を行うかについては、建物の規模・重要度、調査の可否などを考慮し、診断レベルに応じて診断者が適切に設定いたします。

 

新耐震基準の強度

現行の耐震基準(新耐震基準)は昭和56年6月から適用されていますが、中規模の地震(震度5強程度)に対しては、ほとんど損傷を生じず、極めて稀にしか発生しない大規模の地震(震度6強から震度7程度)に対しても、人命に危害を及ぼすような倒壊等の被害を生じないことを目標としています。

 

耐震診断の基準(is値)

is値とは構造耐震指標のことをいい、地震力に対する建物の強度、靱性(じんせい:変形能力、粘り強さ)を考慮し、建築物の階ごとに算出します。「建築物の耐震改修の促進に関する法律(耐震改修促進法)」の告示(平成18年度国土交通省告示 第184号と185号 )により、震度6~7程度の規模の地震に対するis値の評価については以下の様に定められています。

 is値が0.6以上  倒壊、または、崩壊する危険性が低い
 is値が0.3以上0.6未満  倒壊、または、崩壊する危険性がある
 is値が0.3未満  倒壊、または、崩壊する危険性が高い

旧耐震基準で設計されたマンションでも、is値が0.6以上あれば、安心ということになります。