マンションなどの建築物に用いられる金属は鉄鋼及び亜鉛メッキ鋼に代表され、それらには防錆を主として、美装を兼ねて塗装がされている。劣化の状況に応じて補修・修繕の要否の判定を行う。
塗替えについては、付着性や錆の発生状況を中心に、補修グレードというのを決定します。
例えば付着性が悪ければ、補修グレードが高い、すなわち、より丁寧な下地調整を行います。
鉄鋼面素地の補修グレードと下地調整 |
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グレ ード |
下地補修 | 部分下塗 | 全面塗装 | 下地調整程度 | 作業方法 |
1 | 4種けれん | なし | なし | 粉状物及び付着物を落し、活膜を残す |
ディスクサンダー、 ワイヤホイル等の 動力工具と 手工具の併用 |
2 | 3種Cけれん | 1回 | なし |
さび、劣化膜を除去し、鋼面を露出。 但し劣化していない塗膜は残す |
同上 |
3 | 3種Bけれん | 2回 | なし | 同上 | 同上 |
4 | 3種Aけれん | 1回 | 1回 | 同上 | 同上 |
5 | 2種けれん | なし | 2回 |
さび、塗膜を除去し、鋼面を露出させる。 くぼみ部分や狭隘部分のさびも十分に 除去する |
同上 |
6 | 1種けれん | なし | 2回 |
黒皮、さび、塗膜を十分に除去し、 正常な鋼面とする |
ブラスト法 |
亜鉛メッキ鋼板素地の補修グレードと下地調整 |
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グレ ード |
下地補修 | 部分下塗 | 全面塗装 | 下地調整程度 | 作業方法 |
1 | 4種けれん | なし | なし | 粉状物及び付着物を落し、活膜を残す |
ディスクサンダー、 ワイヤホイル等の 動力工具と 手工具の併用 |
2 | 3種Cけれん | 1回 | なし |
さび、劣化膜を除去し、 白錆部分は亜鉛メッキ面を 赤錆部分は鋼面を露出させる。 但し劣化していない塗膜は残す |
同上 |
3 | 3種Bけれん | 2回 | なし | 同上 | 同上 |
4 | 3種Aけれん | 1回 | 1回 | 同上 | 同上 |
5 | 2種けれん | なし | 2回 |
さび、塗膜を除去し、 白錆部分は亜鉛メッキ面を 赤錆部分は鋼面を露出させる。 |
同上 |
6 | 1種けれん | なし | 2回 |
黒皮、さび、塗膜を十分に除去し、 正常な鉄面とする |
ブラスト法 |
既存塗膜の種類や劣化程度によるが、既存塗膜を残した状態で修繕されることがほとんどです。
その場合に、既存塗膜と塗り替え用塗膜の適合性が最も重要です。