前回ご紹介したように、マンション総合保険の保険料は、築20年、30年と高経年のマンションほど保険料率はUPしていく仕組みが定着してきました。
背景には、高経年のマンションほど水漏れ事故などの保険事故発生が多くなり、保険金支払額が増加すると言う実態があります。
ですが、同じ築20年、30年でも、メンテナンスがきちんとされ管理状態が良いマンションも、そうでないマンションも同じ保険料というのはどうなんでしょうか?
日新火災の「マンションドクター火災保険」では、マンション管理状態の診断結果を保険料に反映する仕組みが注目を集めています。
発売開始1年余りで、診断件数1090件で内保険成約件数は445件になったそうです。
成約件数の8割が築20年以上の経年マンションが占め、高経年のマンションにとって朗報となっています。
保険料1300万円が600万円台に
東京にある築25年のあるマンションでは、従前加入していた保険の保険料が期間5年で780万円、満期に伴う契約更新時の保険料が1300万円に跳ね上がる見積提案となりました。
そこで、診断を受けたところ、最高のS評価を受けました。(S/A/Bの3段階評価)
日新火災からの提案は、600万円台の保険料になったとのこです。
保険の特徴は、無料の「マンション管理適正化診断サービス」を受けることが条件となっています。
診断項目は14項目で、満点は5つの経年区分により異なり、築20年以上は64点となります。
評価は高得点順にS/A/Bの3段階に評価されます。
配点は64点中、給水管と雑排水管の項目に43点が配点されています。
これは、マンションの保険事故は7割が築20年以上で生じ、内容の7割が漏水事故という事故発生状況に応じた配点となっています。
適正化診断サービスを受けるには、提携先の一般社団法人日本マンション管理士会連合会(日管連)が最初の窓口となり、依頼先のマンションにマンション管理士を派遣し診断する手順となっています。
※一般社団法人日本マンション管理士会連合会 「マンション管理適正化診断サービス」
※日新火災海上保険株式会社 「マンションドクター火災保険」