マンション総合保険 大手各社の動向

大手損害保険会社によるマンション総合保険の保険料等改定の動きがようやく収まるようです。

 

ただ、築年数に応じて保険料が高くなる仕組みは各社で定着し、高経年のマンションにとっては厳しいものとなりました。

 

ここ数年、築年数別保険料体系の導入、築年数による保険料・免責金額の引き上げ、一定の築年数以上の新規引き受け拒否など高経年マンションにとっては、非常に厳しい改定が続きました。

保険料のピークは築30年

条件=東京都、70戸、延べ床5,000平方㍍、保険期間5年、掛け捨て型、建物評価7億円、

保険金額4億2千万円、施設賠償責任特約保険金額5億円、個人賠償責任特約保険金額1億円、

水災不担保、電気的機械的事故不担保、災害緊急費用特約なし、(保険料単位=千円、期間5年分)

保険会社

東京海上

日動火災

日新火災

三井住友

海上火災

あいおい

ニッセイ

同和損保

損保

ジャパン

日本興和

保険名称

新マンション

総合保険

マンション

ドクター

火災保険

すまいの保険

マンション

管理組合用

家庭総合

マンション

管理組合用

マンション

総合保険

保険料率

区分

8区分

5区分

築29年目

までは1年毎

築29年目

までは1年毎

10区分

新築 827

900~

936

1,298 905 955
築5年 1,237

900~

1,145

1,566 1,263 1,133
築10年

1,646

(1,482)

1,033~

1,491

1,946 1,790 1,628
築15年

2,237

(2,015)

1,032~

1,904

2,538 2,525 2,525
築20年

3,104

(2,794)

1,091~

3,024

3,469 3,404 3,028
築25年

3,829

(3,446)

1,091~

4,056

4,929 3,775 試算困難

築30年

4,579

(4,121)

1,084~

5,040

6,536 4,221 試算困難

築35年

4,579

(4,121)

1,084~

5,040

6,536 4,221 試算困難

表は、東京海上に合わせて8区分としていますが、日新火災は5区分、三井住友、あいおいは築29年迄1年毎、損保ジャパンは10区分となっています。

東京海上は、築10年以上では、()内過去1年のの無事故割引の適用があります。

日新火災は、マンション管理士による管理実態の診断があり、診断結果に応じた割引適用の制度があります。

損保ジャパンは築25年以上では、新規引き受け条件が厳しくなっています。

三井住友は、引き受け制限はありませんが、保険料は割高となっています。

 

いずれの保険会社でも築30年が保険料のピークとなっています。築30年以上は一定です。

管理組合はどう対応すればよいか?

現在、保険の主流は期間5年の長期契約となっています。

契約始期が築24年と築25年では、保険料総額に大きな差がでます。

(東京海上の場合、築24年では、310万円。築25年では、382万円。)

 

満期前でも保険会社変更は可能なので、早めに複数の保険会社を比較検討することをお勧めします。

(マンション保険は、満期前に解約しても、未経過分の保険料はきちんと返金されます)

 

日新火災のマンションドクター火災保険は、管理状況が良ければ、高経年マンションでも保険料が安くなるので、高経年マンションの管理組合にとっては魅力的な保険商品になると思われます。