電話しても不在が多く、返信も遅い。
問題があっても直ぐに動かない。
何か聞いても調べておきますと言って、それきっりでほったらかし。
今まで通り、去年通りで、新しい提案が何もない。
と言うのが駄目なフロント・マネージャー(FM)の典型です。
区分所有者Aさん:「この防犯カメラの予算だが、見積もりを複数とったのか?」
FM:「ええ、当社が取引のある業者で、かなり安い見積もりとなっておりまして・・・、これ以上安いところはそうそうないと思いますけど・・・」
区分所有者Bさん:「先日、駐車場契約を解約したが、その後、空き駐車場のお知らせなど一切ないようだが・・・そのままではもったいないのでは?」
FM:「はあ・・・してませんでしたか?早急に手配するよう管理員に指示しておきます・・・」
区分所有者Cさん:「駐バイクスペースを増やすことはできないのか?」
FM:「ええ、駐バイクスペースの申し込み待ちの方が、十数名いらっしゃいまして・・・、なかなかスペースを増やすとなると適当な場所がなくて・・・、駐輪ラックは未使用な箇所もあるんですけど・・・」
など、とにかく、中途半端な回答しか返ってこない。
管理会社にとって、これまでは、「誤り上手」が良いFMの条件でした。
管理組合でなにか問題があると、自分は悪くなくても、根本的な解決にならなくても、とにかく謝ることで済ませていたのです。
管理組合にとって信頼できる良心的なFMほど、実は管理会社との板挟みになっています。
管理会社にとしては、FMにできるだけ多くのマンションを担当させるほうが効率的です。
変な誠意を見せて、お金のとれない仕事など引き受けてもらっては困るのです。
管理組合の役員はほとんどが毎年変わりますから、問い合わせやクレームなど適当に受け流して、無駄なことをできるだけしないFMの方が社内の評価が高かったりするのです。
電話しても来ない。
やってきても直ぐに動かない。
途中経過の報告もない。
何か聞いても、調べときます。検討します。言っておきます。
ばかりで物事が前に進まない。
こういうFMが担当者だったら、管理会社に交代を申し込むべきです。
管理会社の対応も、いまいちだったら、管理会社の変更も検討すべきでしょう。
本来、管理組合自身が対応しなければならない問題、例えば、居住者間のトラブル対応などは、FMばかりに丸投げするのでなく、管理組合理事会などが主体者となって問題解決に当たるべきです。
そうすることで、管理会社本来の業務内容をFMに専念してもらいます。
管理組合理事会などが主体者となって問題解決に当たるために、第三者で専門家であるマンション管理士などが理事長職を代行する仕組みが必要です。