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高級マンションの幽霊

ひとり暮らしと認知症

高級マンションに住む「ひとり暮らしのお年寄りが起こした徘徊トラブル」のお話です。

 

それからも、ときどき夜中にインターホンが鳴ることがありました。

 

管理組合で問題になりました。そのご近所さんは2年前に奥さんを亡くされた男性で、歳は85歳くらい。

 

以前は普通に挨拶を交わす間柄で、一度もトラブルになったことはなかったそうです。 それが奥さんを亡くされてから、認知症が進んでしまったようで、夜の徘徊が始まったのです。お子さんはおらず、世話をしてくれる身寄りもいません。

 

ひとり暮らしと救急車

あるマンションに住む一人暮らしのご老人から相談がありました。

 

病気や怪我で動けなくなってしまったとき、救急車を呼んだけれど、部屋に鍵がかかっていて救急隊員の人が入ってこられないという事態が想定されます。

 

もちろん身体が動くのであれば、到着時に鍵を開けるか、事前に鍵を開けて待つようにします。

でも、身体が動かせない、または救急車要請後意識を失うといった事態もありえます。

 

そんなとき、どうするのかというと、救急隊員が判断をして、管理人、管理会社に連絡をして合い鍵を保管している場合は、合鍵で入室します。

 

保管していなかったり、時間的猶予がない場合は消防や警察と協力することで隣家のベランダから入ったり、鍵や窓、ドアを壊して、部屋に入ったりします。

マンションは介護施設ではありません

一人暮らしが出来なくなる場合に備えて、歩ける内に自ら介護施設の検討を始めるべきです。

 

「認知症が進んでしまえば、自分がひとり暮らしできる状態なのか否か、判断することも難しくなります。  周囲の人が『ちょっと心配だから、そろそろ施設のお世話になったほうがいいんじゃないの? 』と勧めても、認知症が進んでいる人ほど『まだボケとらん。ひとりでしっかりやれるから』と断りがちなのです」

 

悲惨な晩年を迎えないためにも、身体が動き頭もしっかりしているうちに自分にふさわしい老人ホーム選びを進めておくのが正解です。

 

ひとによって状況は様々ですが、85歳を過ぎると一人暮らしは困難です。

 

早いと思うかもしれませんが、75歳過ぎたら「介護施設」に移り、そこで新しいい人間関係を構築していく。90歳くらいまでそこで暮らす。

 

施設のタイプは有料老人ホーム、サービス付き高齢者向け住宅、シニア向けマンション、特別養護老人ホーム、ケアハウスなどさまざまある。どのような施設が自分向きなのか考えるのが、いちばん初めにやるべきことです。

介護施設いろいろ

介護施設は要介護者が入所する保健施設や老人ホームから、自立した高齢者が生活を送るケアハウスやサ高住(サービス付き高齢者向け住宅)まで種類はさまざま。また、公的施設よりも民間施設のほうが工夫を凝らした建築が目立つようです。

特別養護老人ホーム

通称「特養」と呼ばれる特別養護老人ホームは、要介護度3以上の認定を受けた高齢者が入居し、食事や排せつ介助などの身体介護や介護サービスを受ける公的施設です。旧型の施設は4人部屋などの多床室が多く見られましたが、2002年にユニット型が制度化され、個室と10人程度で共有する生活設備がセットになった、いわゆる「ユニット型個室」で構成されるようになりました。公的施設であるため、簡素なつくりの建築物が一般的です。

介護老人保健施設

介護老人保健施設、通称「老健」は要介護度1以上の高齢者が在宅復帰を目指して暮らす公的施設です。身体介護や医療的管理、リハビリを受けながら、半年程度生活を送ります。特養同様にユニット型個室もあれば多床室の施設もありますが、リハビリ施設、機能訓練室が充実しているという特徴があります。

介護付き有料老人ホーム

介護サービスを提供する認可を受けた事業者が運営している民間の介護付き有料老人ホームは、介護認定されていない方も入居可能です。食事や生活支援、介護やリハビリなど入居者の状態に合わせたサービスを受けられます。民間施設であるため利用料金の幅は広く、施設の建築様式やデザインも多様です。

ケアハウス

60歳以上で自立生活に不安がある方をサポートするケアハウス。「一般型」と「介護型」のふたつのタイプがあり、利用可能条件がそれぞれ異なります。公的施設ではありませんが国や自治体から運営補助金が供給されるため、所得によって料金が変わり、比較的安価で利用できるという特徴があります。

グループホーム

要支援2以上の認知症高齢者が入居するグループホーム。10人未満の少人数で、スタッフによる介護サービスや機能訓練を受けながらも、作業を分担して共同生活を送る民間施設です。集団生活を考慮した開放的なスペースや共有空間を中心に設計されています。

これらの施設以外にも、比較的自立した高齢者対象の健康型有料老人ホームやサ高住(サービス付き高齢者向け住宅)などさまざまな施設が存在し、それぞれの施設に求められる要求に応えるような設備や間取りが考慮された造りになっています。