国土交通省の予測によると、築40年超えのマンションは、
平成30年末⇒81.4万戸
令和5年末⇒138.1万戸(169.6%増)
令和10年末⇒197.8万戸(242.9%増)
令和20年末⇒366.8万戸(450.6%増)
建物設備の老朽化と住民の高齢化すなわち管理組合の担い手不足が顕著なこ2つの高齢化に直面するマンションが急増していきます。
急速な老朽化を抑制し、周辺への危害等を防止するための維持管理の適正化や老朽化が進み維持管理が困難なマンションの再生に向けた取り組みの強化が喫緊の課題です。
マンション管理適正化法の改正のポイント
国(国土交通大臣)が策定する基本方針に基づき、地方公共団体が下記3つの対策を推進していく。
①マンション管理適正化推進基本計画を策定する
②管理の適正化のため、必要に応じて「管理組合」に対して指導・助言する
③管理組合が作成した優秀な「管理計画」を有するマンションを認定する
このように、地方公共団体が今まで以上にマンション管理適正化のために関わっていく。
そして優秀な「管理計画」を有するマンションが、中古マンション市場において評価される仕組みを構築していくことが期待されています。
今後の課題としては、マンションが「管理計画」を作成するインセンティブをどのような形で実現するかです。
例えば、下記のようなことが期待されるところです。
◎中古マンション取引において「認定」の有無を重要事項説明事項の一つとする
◎固定資産税の減免措置
マンション建替え円滑化法の改正のポイント
耐震不足で危険なマンションは4/5以上の賛成があれば除却(取り壊す)ことができて、敷地を一括売却できるとしていました。今回、現行の耐震不足に加えて、下記2つが追加されました。
①外壁の剥落等により危害を生ずる恐れがあるマンション
②バリアフリー性能が確保されていないマンション
これにより、建替えでなく敷地一括売却の道が少し広がることになりました。
今後は、建物設備の老朽化などの条件がなくても、区分所有者の同意があれば、敷地売却できるようにすること。
また、可決要件を4/5以上から3/4以上に緩和することなどが求められるものと考えています。