弱電設備とは、防犯設備や電話設備など、主に60V以下の電圧で使用される設備の総称のことです。
電力を情報伝達や機器制御に使用する分野をいいます。電話、LAN、テレビ共聴、インターホンなどの分野が「弱電」です。
マンションでは、1本のアンテナを共用してマンション内のテレビを視聴します。地上波デジタル化後のテレビ共聴システムはほとんどが、下記3パターンのいずれかです。
①すべてアンテナ受信 (図の左端)
②ケーブルテレビ会社引込 (図の真中)
③スカパーJSTA社引込(図の右端)
パターン①のマンション独自のアンテナ受信設備も、パターン②③の外部受信の設備でも、マンション共用部に設置されたTV機器(増幅器・分岐分配器)を使用して、各お部屋へTV電波を送信しています。
屋上のアンテナ(地デジ・衛星用)を含め、共用部のTV機器は管理組合で維持管理していく必要があります。
保守点検は特に必要ありませんが、ある専門の保守会社では、月額30円~100円/戸で、マンション内でTV視聴障害が発生した場合、出動調査費無料で共用部・専有部の調査修理対応などをしてくれます。
かつてのマンションのテレビ配線は縦配線方式。(図の上)でした。テレビ端子そのものが中継器になっています。
屋上のアンテナから電波が混合されて分岐され、同軸ケーブルが最上階から最下階まで直列にぶらさがる格好です。
テレビ端子を中継器として順々に電波を下階に送っているのです。
ですから、家の中(専有部分)のテレビ端子を増やしたり、移動したりすると、下のお宅のテレビが見えなくなってしまいます。専有部分にあるテレビ端子であってもテレビ共聴システムの一部なので、勝手にいじることはできません。
現在のマンションでは、テレビ配線はスター配線方式(図の下)になっていて、幹線から横方向に分岐された配線が1戸の住戸の中で完結しています。
スター配線方式であれば、テレビ端子を増やしたり移動することも調整がしやすいのです。
MDF(電話端子盤) は、電話設備のひとつです。
Main Distributing Frame の略で、日本語では通常「主配線盤」という。
オフィスビルや大きな集合住宅には、大量の電話回線が引き込まれます。
特に大きなビルだと、何千回線という数になることもある。それだけの電話線を個々に引き込んだら収集がつかない。
そのため、ビルやマンションの1階や入口周辺に、たくさんの電話回線や通信回線をまとめて管理できる集線盤を設置しています。
これが、MDF と呼ばれる設備。電話局側も同様に MDF を置いて、まとめて配線できるようにしている。
MDF は通常、将来、必要な回線が増えたときに備えて対応できる回線数に余裕を持たせてあります。また、利用者の要望に応じて回線の切り替えなども容易にできるようになっている。
なお、大きなビルやマンションでは、さらに各フロアごとにサブの配線盤を設置することが多い。これを、IDF という。
価格は、30万から100万位。
保守点検は、消防法に従い、半年に1回の機器点検、1年に1回の総合点検を受けなければなりません。
メーカーの推奨する耐用年数は、10年から12年です。
●光配線方式とは、各住戸まで直接光回線が引き込まれる方式です。もっとも高速で安定したインターネット環境を提供することができます。ただし、建物によっては導入が困難な場合や、ケーブルを敷設するためのルートがあるかどうか、事前に確認する必要があります。
●LAN方式とは、LANケーブルを敷設する方式のこと。共用部分にハブを設置し、専用のLANケーブルをマンション内に新設。それぞれの住戸は専用のモジュラージャックからPCに接続します。VDSL方式に比べ安価で構築できるのがメリットです。
●VDSL方式とは、共用部分にVDSL親機を設置することで、それぞれの住戸へ既存の電話線を用いてインターネット信号を流すLAN構築の方式です。 比較的、簡単に導入できるのがメリット。1本の電話線上にLANデータと電話を同時に流すことができ、住戸ごとに用意する1台のアダプタを通じてPCに接続します
●CATV方式マンションのCATV網を利用して、CATV会社を通じてインターネットを接続する