管理規約と使用細則の違い?

何を管理規約に定め、何を使用細則に定めるのか?

 

マンションの管理又は使用に関する区分所有者相互間の事項について定めをする場合、「規約」では基本的な事項をのみを定めておいて、さらに具体的・詳細なルールについては、「使用細則」として定めることが一般的に行われています。


区分所有法30条(規約事項)

第30条 

建物又はその敷地若しくは附属施設の管理又は使用に関する区分所有者相互間の事項は、この法律に定めるもののほか、規約で定めることができる。


そもそも、「管理規約」とは、区分所有法30条にあるように、「管理又は使用に関する区分所有者相互間の事項」に関して定めたもので、よく管理組合における「憲法」のようなものと言われています。

 

ですから、「規約」では基本的な事項をのみを定めておいて、さらに具体的・詳細なルールについては、「使用細則」として使用に関するルールを定めます。

 

例えば、

犬、猫等のペットの飼育に関しては、それを「認めるか」、「認めないか」の基本的な事項を規約で定め、手続き等の細部の規定を使用細則で定めます。

 

飼育を認める場合、使用細則には、動物等の種類及び数等の限定、管理組合への届出又は登録等による飼育動物の把握、専有部分における飼育方法並びに共用部分の利用方法及びふん尿の処理等の飼育者の守るべき事項、飼育に起因する被害等に対する責任、違反者に対する措置等の規定を定めます。

管理規約と使用細則の決議要件(3/4以上と過半数)

規約の制定・改正・廃止は、区分所有者総数及び議決権総数の四分の三以上の多数の議決を必要としますが、マンション管理に係る基本的な事項以外の建物の共用部分等や敷地の使用細則に係る多くの事項については、管理に関する事項として、集会で区分所有者の議決権の過半数で決することができます(区分所有法18条、21条)。

 

したがって、標準管理規約では、総会の普通決議で「対象物件の使用については、別に使用細則を定める。」こととしたものです(規約18条、47条1項及び2項、48条四号)。

使用細則例

  •  マンション使用細則 
  •  専有部分の修繕等に関する細則 
  •  会計処理に関する細則 
  •  専用庭使用細則 
  •  駐車場使用細則 
  •  自転車置場使用細則 
  •  集会室使用細則 
  •  ペット飼育細則