マンション総合保険てどんなもの?

「マンション総合保険」または「積立マンション保険」などの名称で、管理組合向けの損害保険をが販売されています。

 

共用部分に被った被害を補償したり、賠償責任が伴う賠償事故を補償したりするためのものです。

 

管理組合が負う賠償責任とは、例えば、

 

・共用部分の給排水管から水漏れが発生し、専有部分に損害をおよぼした。

 

・外壁が剥がれ落ち、通行人に怪我をさせた など

  

 

専有部分に関しては、区分所有者が個別に火災保険などに加入します。


管理組合向け損害保険のメリット

  • 発生確率の高い、水漏れ事故が発生した場合の原因調査費用が補償される。
  • 積立保険であれば、修繕積立金の運用を兼ね、一定期間後に満期返戻金が受け取れる。また、満期の前に予期せぬ補修などが必要になった場合には、補償はそのままにして一定額の貸付が受けられる制度もある。
  • 特約を追加することで、機械設備やガラスなども補償の対象にしたり、賠償責任保険を単独で契約するより割安な保険料で補償内容を充実できる。

補償の範囲

管理組合向け損害保険の一般的な補償範囲は次の通りです。但し、保険商品によっては補償範囲、補償内容が異なりますので、契約の際には十分な確認が必要です。

  1. 火災
  2. 落雷
  3. 破裂・爆発
  4. 建物外部からの物体の飛来
  5. 騒じょう・集団行為
  6. 風災・ひょう災・雪災
  7. 盗難
  8. 残存物取り片付け(上記1~7の事故)
  9. 損害防止費用(上記1~3の事故)

特約を追加することで補償される範囲

  1. 施設賠償責任担保特約・・・マンションの共用部分の使用・管理につき、管理組合が法律上の損害賠償責任を負担した場合に補償される。
  2. 水漏れ損害担保特約・・・居住者の個室で生じた事故により漏水し、保険の目的である共用部分に損害生じた場合の補償
  3. 個人賠償責任特約・・・マンションの専有部分に係わる居住者の賠償事故を補償
  4. ガラス損害担保特約・・・投石、強風による物の飛来、車両の飛び込み、居住者・来訪者の不注意等によりエントランスドアなど共用部分のガラスが破損した場合に補償
  5. 設備損害担保特約・・・エレベーター、給排水設備、車両のセキュリティーシステムなど、マンション内の機械、設備に生じた電気的、機械的事故を補償

※個人賠償責任特約とは、次のような場合を補償するものです。本来は個人が賠償すべきものですが、迅速かつ円滑に補償は実行されるよう管理組合が肩代わりするものです。

  • 居住者が水道の蛇口を閉め忘れ、階下の個室内の家財に損害を及ぼした。
  • 居住者がベランダから物を落とし、通行人に怪我をさせた。

地震保険

地震、噴火、津波により、建物が損壊、火災(延焼、拡大を含む)、埋没、流出した場合は、火災保険(マンション総合保険を含む)だけでは、補償を受けられません。

 

別途地震保険への加入が必要となります。

 

地震保険は火災保険の主契約に付帯して加入する必要があります。